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第53号　2014年　2月
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>> 春夏秋冬 <<
いよいよ４月１日から「トラック運送契約の書面化」が実施されることになりました。適正運賃の収受やトラック業界の地位向上などを目指して国土交通省などが実施に向けて取り組んできたもので、業界関係者らは「一歩前進」といった思いを強くしているようです。要は荷主に対し、運賃や料金を記載した運送状を出すことを「約款」で原則化するほか、付帯業務の内容などを明確化したのです。但し「義務化」ではなく「罰則制度」などはありません。ちなみに国土交通省では、書面契約の実務的な手引きとなる「トラック運送業における書面化推進ガイドライン」を制定しましたが、①運送委託者／受託者名、連絡先など②委託日、受託日③運送日時（積み込み・取り引ろしの日時・場所）④運送品の外洋、車種・台数⑤運賃、燃料サーチャージ⑥付帯業務内容⑦有料道路利用料、付帯業務料ほか――などです。それにしても弱い立場にあるのがトラック業界ですが、いつまでもそうあって良い訳はありません。今回の「契約の書面化」がトラック業者が荷主を選ぶ“逆選別の時代”に後押ししてくれればうれしいですね。
◆荷動き活発化、運賃も増勢、日通総研見通し
日通総合研究所が発表した 2014 年１～３月期の日通総研短観（企業物流短期動向調査）によると、荷動き指数はプラス 16 となり、前期（2013 年 10～12 月）から２ポイント落ちますが、３四半期連続プラスの荷動きとなります。業種別では木材・家具がプラス 40 からプラス 62、パルプ・紙もプラス 15から 25、更に繊維・衣服もプラス 16 からプラス 21と上向きます。好調な荷動きからトラックの収受運賃・料金もプラス２桁（一般トラックはプラス 15、特積みはプラス 14）と増勢で推移します。トラック運賃・料金が増勢で進むのはトラックドライバーの不足感や車両不足などが背景にあります。
◆トラック労働者賃金 35 万 7832 円、運輸労連
トラックの産別組織がまとめた「トラック運輸労働者の月額賃金（2013 年６月）」は加重平均で 35 万7832 円となり、４年ぶりに減額となりました。しかし、年間支給総額（12 年）は 528 万 4331 円で前年から増えています。ただ、企業規模による賃金格差が大きいことや運転職を中心に所定外賃金の比率が高い実態は依然として高いものとなっています。日本通運やヤマト運輸労働組合などが加盟している運輸労連が集計、分析したものです。

◆運輸業 13 年の倒産 428 件、ＴＳＲ
東京商工リサーチがまとめた 2013 年の全国倒産状況（負債総額 1000 万円以上）は前年比 10・４％増の１万 855 件となりました。うち運輸業は９・５％減の 428 件となり、２年ぶりに減少しました。
◆ＷＥＢＫＩＴ４か月連続で過去最多
日本貨物運送協同組合連合会がまとめた「ＷＥＢＫＩＴ」の昨年 12 月の稼働状況によると、荷物情報（求車）登録件数は９万 8695 件（前年同月比 38・６％増）で、９月から４か月連続で過去更新しました。日貨協連関係者の間では初の 10 万件突破が予想されていましたが、届きませんでした。
◆大都市間で当日配送、ヤマト運輸
ヤマト運輸は 2016 年をメドに、関東、中部、関西の３大都市間で「当日配送」を開始し、インターネット通信販売市場の拡大に顧客の即配ニーズに対応していきます。当日配送の拠点となる施設整備には中部、関西圏において、それぞれ 200 億円程度の投資を行います。15 年度までにトライアル輸送をはじめ、最適な輸送方法を検討していくことにしています。
◆実施期間に認定、埼玉ト協
埼玉県トラック協会は、１月８日付で国土交通省から運行管理者の一般講習と基礎講習の実施機関に選定された、と明らかにしました。都道府県トラック協会が認定されたのは初めてのケースとなります。新年度の事業として開始し、早ければ秋にも受講者の募集を開始し、11 月下旬以降に講習を開催、年度内には２回の開催を目指すことにしています。