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第142号 2021年 7月
株式会社タカネットサービス
神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目6番4号「周知徹底すべく働きかけの必要性を 実感しました」。国土交通省が行った「トラック輸送状況の実態調査で、荷主はトラック運転手の労働環境の改善などを目指した「改善基準告示」について 、5割が「存在も内容も知らない」、3割は「存在は知っているが内容までは知らない」と回答しました。荷主にすれば 業界違いの法令ですから当然と言えば当然ですが、それにしても物流業界は 荷主に対し 認知度を高める努力をしなければなりません。認知度が高まれば労働環境が改善されるとは言い切れ ないが、荷主の協力・理解があればこそ労働環境の改善 が図られ 、また、適正な取引関係の構築も進めやすいことは言うまでもありません。ちなみにその他の荷主の認識度は「 標準貨物自動車運送約款 」50%、 「トラック運送における下請・荷主適正推進ガイドライン」55%、荷主勧告制度」50%でした 。
国土交自動車運送事業者の2020年度の「行政処 分等の概要」によると、行政処分などの件数は前年の2 87件から35・9%減の184件と大幅に減少しました。監査の実施件数は22%減の398件でした。行政処分の内容では貨物運送業許可の取り消しが1件(前年比80%減)、事業停止(車両停止との重複含む)が13件(31・6%減)、車両停止のみが151件(3 7・3%減)、文書警告19件(13・6%減)でした。 なお違反事項で一番多かったのは指導監督(368件)、次いで点呼(320)、過労防止等(190件)、定期点 呼(123件)、乗務記録(109件)となっています。
矢野経済研究所(東京都中野区)がまとめた物流17業種の市場規模は前年度比0・8%減の20・2兆円でした。新型ウイルス感染症の影響で国際関連市場が縮小した一方、EC需要の高まりからラストワンマイル物流が堅調だったようです。調査は昨年12月から今年3月にかけ、有力物流業者など対して実施し、集計しました。
厚生労働省の労働政策審議会は新たにトラック作業部会を設け、トラック運転者の労働時間を定めた改善基準告示の見直しに向け、今秋、運転者8000人に実態調査を行います。残業時間の罰則付き上限規制が2024年4月から適用されます。今年度予定の実態調査は、まず、前回調査を踏まえ新たに追加する項目などを検討し、10月末までを目途に書面及びヒアリングを行い、まとめます。前回の調査では渋滞や荷主都合の待機時間といった要因もあり容易でない状況が明らかになっています。
トナミホールディングスは、特積み系大手で、セイノーホールディングス、福山通運に続く3位のポジション固めを将来ビジョンに掲げた中期経営計画をまとめました。2023年度を最終とする3カ年を対象としたもので、23年度に売上高1600億円、営業利益80億円を見込んでいます。期間中の設備投資額は200億円です。3PLなどのロジスティクサービスと輸配送ネットワークの連携強化する一方、М&Aや事業再編を進めて事業規模の拡大を図っていきます。
センコーグループホールディングス(本社・東京都)の2021年3月期の連結決算は売上高が前期比0・4%増の5724億円と前回予想を下りましたが1 4%増の5724億円と前回予想を下りましたが1 4%増の5724億円と前回予想を下りましたが1 4%増の5724億円と前回りましたが18期連続の増収でした。主力の物流事業は、ディスカウントストア、ドラックストア向け貨物は堅調だったのですが、コロナ禍で住宅、ケミカルなどは、売上高は1・4%減の3873億円となりました。М&Aによる事業拡大が寄与しています。
セイノーホールディングスの2021年3月期の連結決算は売上高が前期比5・4%減の5920億円、営業利益は17・3%減の245億円となりました。輸送事業の売上高は5・4%減の4410億円、利益は21・3%減の183億円と落ち込みました。コロナ禍における経済活動の停滞から取扱貨物量が2桁台と大幅減少しました。
お客様を訪問した折、荷動きの状況を聞くと「鈍い。コロナ以前に戻っていない」といいます。 1日も早いコロナ禍の収束が望まれる所以ですが、それは利益確保に向け善後策を考えねばならない、という裏返しです。お互い「一歩先」を見ながらのかじ取りを進めていきたいものですね。 西口