総合ソリューションパートナー
第125号 2020年 2月
株式会社タカネットサービス
神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目6番4号「荷動きがピタリと止まってしまった。しかし、今こそが運賃値上げ交渉のチャンスとわきまえねば」--。得意先を訪問すると各社の経営トップから、こんな話を聞く機会が多くなっています。日通総合研究所の「2020年度の国内貨物輸送量見通し」によると、営業用トラックの輸送量は前年度比3・7%減の29億800トン、また、1~3月の荷動き指数(「増加」割合引く「減少」割合)はマイナス25と、当面、荷動きの回復は期待できない状況です。ただ、これまでの業界の常識でしたら運賃ダンピングで物量確保という動きが「台頭」してきたものですが、今回は、さすがに、そうした動きがないようです。人件費や燃料費などコスト上昇要因は目白押しですが、その解決策が「適正運賃の収受」であることは言うまでもありません。因みに、先般読んだ業界紙には「中小トラック、人件費高騰で運賃値上げ進む」という記事が掲載されていました。
東京商工リサーチ(TSR)がまとめた2019年(1~12月)の道路貨物運送業の倒産件数(負債1000万円以上)は、前年比7・7%増の196件となり、2年連続で前年を上回りました。中小・零細企業が多く、深刻な人手不足やコスト削減要請などが影響しました。人手不足関連倒産は前年比47・6%増の31件と、13年に調査を開始して以来、最多となりました。全業種の人手不足関連倒産比率約5%に対し、道路貨物運送事業は15・8%と約3倍で、ドライバー不足が倒産に直結しやすい環境であることが伺えます。
ヤマトホールディングスは、現在の持株会社制から来年4月に事業会社制に移行することになりました。傘下の子会社ヤマト運輸などを吸収合併したうえで、顧客の特性ごとに4つの事業本部(リテール・地域法人・グローバル法人・EC)を立ち上げ各顧客に応じた業務体制に改めます。ヤマトHDは宅急便以外の事業を強化するため、2005年に持ち株会社制にしました。24年3月期の連結売上高は20年3月期見込み比20%増の2兆円、営業利益は94%増の1200億円以上をめざします。
トランコム(本社・愛知県名古屋市)の2019年4~12月期の連結業績は売上高1238億7000万円(前年同期比9%増)、営業利益60億9600万円(17%増)と増収増益でした。求貨・求車の「物流情報サービス事業」が売上高702億2300万円(12%増)と伸び、収益改善に寄与しました。期中には、物流不動産開発会社などと業務提携、さらに、日野自動車と資本・業務提携するとともに物流子会社に対して資本出資しました。
中小運送会社33社で組織するラストワンマイル協同組合(本部・東京都府中市)は1月から大阪府で首都圏向けの集荷業務を開始しました。組合に新規加入した近畿配送サービス(本社・大阪府八尾市)が中心となって行うもので、年内には1日1000個程度の取り扱いをめざします。同協組では昨年6月から近畿・東海地方で組合員を募集開始しており、東海地方は愛知・岐阜・三重などの各県で加盟準備中の会社があるとしています。
アスクルはこのほど電気小型トラック2台を導入し運用を開始しました。EC(電子商取引)業界では初となるもので、三菱ふそうトラック・バス社製「eキャンター」。車両総重量7・5トンで、充電に要する時間は急速充電の場合1・5時間、普通では11時間で、走行距離は100キロ程度です。
サカイ引越センター(本社・大阪府堺市)はこのほど大阪府から「男女いきいきプラス事業者」に認定されました。同認証は、大阪府が「男女いきいき・元気宣言」に登録した事業者の次のステップとして設けた認証制度で、男女が働きやすい職場環境の整備と更なる女性活躍に向けた取り組みを行っている事業者を認証するものです。
小社では、お客様向けの情報誌「月刊トラックランド」を発刊しており、内容はユーザー訪問や小社のリース車の紹介、さらに物流業界の話題など多岐に渡っています。引き続き、お客様各位の企業経営に役立ち、愛読して頂けるような情報誌とすべく掲載内容を検討していく所存です。ご期待下さい。 西口