TNSニュース2020年10月 第133号

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    第133号 2020年10月

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  • >> 春夏秋冬 <<

    最初から両社の思いが成就するとは考えにくかった--。佐川急便を中核事業会社に持つSGホールディングスと日立物流2社が「経営統合」を当面見送ると発表し業界内外で話題になっています。佐川急便は宅配便の需要が膨らむ中、迅速な経営判断が必要になり、一方、日立物流側では成長戦略のけん引役と位置付けている海外事業の拡大を加速させていくためには資本・業務提携よりもM&A(合併・買収)による連携強化がより有効との判断に傾いたようです。物流業界で成長戦略の一環として資本・業務提携、М&Aなどが採り入れられて久しいのですが、経営統合の成功事例などは余り見られないようで、何よりも「迅速な経営判断」だったのかも知れません。コロナ禍の影響の拡散が懸念されるなか、SGHD、日立物流に限らず「名」よりも「実」を取る動きが盛んになってきそうです。

  • 宅配便、5年連続で市場拡大/国交省

    国土交通省がまとめた2019年度の宅配便・メール便の取り扱い実績によると、宅配便は前年度比0・4%増の43億2349万個で、5年連続の増加となりました。また、メール便は6・4%減の47億192万冊で3年連続の減少となりました。トラックによる宅配便(21便)は42億9063万個で0・7%増加し、トップの宅急便(ヤマト運輸)が17億9992万個(前年度比0・2%減)、2位の飛脚宅配便(佐川急便)は12億5772万個(0・9%増)、3位はゆうパック(日本郵便)で9億7445万個を取り扱いました。上位3社で全体の94%になっています。

  • 8月、鉄道コンテナ輸送13%減少/JR貨物

    JR貨物(日本貨物鉄道)がまとめた2020年8月の鉄道コンテナ取扱量は前年同月と比べて13%減の137万トンとなりました。品目別では建設発生土や、焼却灰などのエコ関連は27%増と好調でしたが、その他の全品目は新型コロナ感染拡大で大きく落ち込みました。

  • 経営統合を見送り/SGHD、日立物流

    佐川急便を傘下に持つSGホールディングス(本社・京都府)と日立物流(本社・東京都)はこのほど「経営統合」を当面見送ることをきめ発表しました。2016年に統合を視野に入れた資本・業務提携を決め、この間、協力関係を強めてきましたが、両社とも「経営統合の必要性が薄れてきた」と判断しました。SGHDは日立物流が保有する佐川急便の発行済み株式の20%分すべてを875億円で買い取り、日立物流もSGHDが持つ自社株を、988億円を上限として市場で取得します。なお、両社では経営統合は見送ったものの、業務提携は引き続き継続していくとしています。

  • 重量物輸送UACJ物流を子会社化/センコー

    センコー(本社・大阪)はこのほど世界トップクラスのアルミニウム総合メーカーであるUACJのグループ会社で、重量物輸送を手掛けるUACJ物流(本社・名古屋市)を発行株式の66・7%を取得、子会社化しました。国内に8カ所の営業拠点を持ち、アルミニウム関連品、伸銅品などを幅広く輸送しており、多種多様な車両100台を保有しています。市本格2億円、従業員250人。

  • セブン、宅配サービス拡大/セイノーHD

    セブン-イレブン・ジャパン(本社・東京)は、店頭から商品を消費者に配達するサービスを2021年度以降、全国規模で実施していきます。宅配業務はセイノーホールディングス傘下のGENie(ジーニー、本社・東京)が担当します。配送の対象は店舗で取り扱う食品や日用品など約3000店で、専用サイトで注文を受け付け、当面、最短2時間で配送します。現在、配送サービスの実証実験が東京で40店、北海道で100店、広島でも150店規模で行われています。GENieは2016年、セイノーHDの子会社とした設立されました。

  • 東京-苅田航路をデイリー化/商船三井F

    商船三井フェリー(本社・東京)は9月23日から東京-苅田(福岡県北九州市)間の内航定期航路の運航をデイリー化しました。従来の3隻体制に戻すことで、東京-九州の直行運航時間が、従来から7時間短縮となる、国内最速の25・5時間としました。関東を夜間出港し、九州へ翌日夜に到着するこしとから3日目配送が可能となります。

≫編集後記≪

新型コロナの感染拡大が続く中、各取引先様との「接触」も以前と比べて多少減ってはきていますが、小社の顧客第一主義の指針は少しも変わっていません。引き続き、弊社ではスタッフが一丸となって皆さまの企業経営にお役に立つ商品を企画・提供していきます。 西口