総合ソリューションパートナー
第3号 2009年 12月号
株式会社タカネットサービス
神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目6番4号日通総合研究所(本社・東京)が先ごろ発表した2010 年度の国内貨物の輸送量は、11 年連続の落ち込みとなり、前年同期比4%減の 46 億 2000 万トンになりそうです。これはピーク時(1969 年度)の3分の2程度の水準となるものです。承知のように荷動きが減尐している中で、運ぶ側の事業者が増え続ければ「過当競争」になることは自明の理ですが、ここにきて、若干、状況が変わってきたようです。つまり、事業者数は 08 年度末時点で、規制緩和の実施後、初めて「減尐」して約6万 2300 者となりました。今こそ、国土交通省では最低保有車両台数5両の見直しや一連の行政指導の強化に乗り出すなどで輸送秩序の確立とともに悪質事業者の一掃に取り組むべきです。トラック業界にあっても、そうした信念が必要かも知れません。
国土交通省はまとめた 2008 年度末のトラック運送事業者数は6万 2892 者で、前年同期に比べて 230 者減(前年度比0・4%減)となり、物流二法の施行の伴う規制緩和後、初めて「減尐」となりました。新規参入は 1860 者で前年から 358 者減尐した一方で、事業廃止・合併などによる撤退が2090 者もあり「純減」となったものです。
全日本トラック協会(本部・東京)はこのほど貨物自動車運送事業安全性評価事業の安全性優良事業所として、昨年 7 月 1 日からの申請受付分について 4200 事業所を認定しました。制度発足から 7年目で安全性優良事業所認定(Gマーク)取得事業所は、全事業所の 15・2%に当たる1万 3190 事業所となりました。車両ベースでみると全事業用貨物トラックの 33%程度になります。全ト協関係者によると、昨年7月1日から2週間の間に新規 2649 件や昨年 12 月に認定の有効期限が終了する 2007 年度取得事業所の更新 1891 件などを受理して審査。この結果、認定、更新合わせて 4200 件となりました。これまでは日本通運、ヤマト運輸、佐川急便など大手トラック会社で占められていましたが、地域の中小トラック業者の取得が目立ってきているとしています。
郵便事業会社はこのほど、日本通運との共同出資会社のJPエクスプレスを吸収した後、解散・精算することで日通と最終合意しました。日通との宅配便事業の統合計画を根本から見直し、7月をめどに行う計画です。この結果、日通の宅配便ブランド名である「ペリカン便」は消滅することになります。なお共同出資会社は社員・契約社員を含めて 7800人程度が在籍し、うち7割以上が日通からの出向者になっています。
日本通運は近距離引っ越しの「ワンルームパック」の全国販売を開始しました。全国主要都市で提供していくが、対象は1ルームから1LDK規模の荷物量で、移動距離 30km以内かつ終了まで4時間以内の引っ越し。平日料金は2万 9800 円(税込み)まで、土日祝日は3万 4800 円。段ボールなどの無料提供などのサービスも行う。
総合物流大手のSBSホールディングスは、日本ビクターとの間で、同社物流子会社「ビクターロジスティクス」(本社・横浜市)を買収することで基本合意しました。全発行株式を引き受けるもので2月28 日をめどに行います。実際には3PL事業を主力にしているSBSの子会社TLロジコムが買収するもので、今後、日本ビクターの全物流業務を受託していくことになります。
来年 2010 年は寅年<とらどし>で、この年の生まれの人は「自ら新天地を求め開拓していく宿命にある」と言われています。皆さんの企業におかれましても、どうか、その勢いで社業を伸ばしていって欲しいものです。皆様方の会社の発展を祈念しながら、来年も精一杯頑張っていきます。引き続き、ご支援のほどをお願い致します。 西口