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第20号 2011年 5月
株式会社タカネットサービス
神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目6番4号東日本大震災で被災された方々に対し、心よりお見舞い申し上げます。そして1日も早い復旧を心より祈念申し上げます。今、経済成長の落ち込みが懸念されている中、復興に向けてこれから仮設住宅の建設に伴う住宅資材の輸送や産業廃棄物などの処理といった様々な“特需”が生まれてくることになります。物流企業の登板も以前にも増して多くなっていく事でしょう。ただ物流企業自体被災されたところも多く、厳しい状況にありますが、物流専業者としては最大限の協力を願いたいものです。ちなみに日銀は 2011 年度の国内総生産(GDP)について、物価の変動を除いた実質成長率の見通しを今年1月時点で示したプラス1・6からプラス0・5に修正。東日本大震災の影響で自動車などの生産が減り、個人消費も悪化しているためです。
国土交通省は、東日本大震災からの復興財源にあてるため、高速道路の「休日上限1000円」の割引と無料化の社会実験を中止することにしました。今後は被災地支援として「北関東以北の無料化」となります。この結果発表済みの「平日上限2000円」見送り分と合わせて計3500億円を一次補正予算案の財源にあてます。
日本通運(本社・東京都)はこのほど鉄道コンテナ、引っ越し、内航・海上コンテナなど商品カテゴリー別の2010年度の取扱量(販売実績)をまとめ発表しました。引っ越しは件数が47万7500件(前年度比0・1%減)、金額ベースでは575億4200万円(2・3%減)となりました。鉄道コンテナは0・3%増の194万6700個(5トンコンテナ換算)、内航コンテナも1・4%増の32万3300個(12フィートコンテナ換算)を取り扱いました。とくに引っ越しの販売では2月までの累計実績では前年同期を大きく上回っていましたが、東日本大震災の発生の影響で3月が激減してしまいました。鉄道コンテナ輸送も、そうした影響による落ち込みが見られました。
3PL事業を主力に展開している日立物流(本社・東京都)は、このほど自動車部品物流の最大手バンテック(本社・神奈川県)の連結子会社化したと発表しました。かねてから株式公開買い付け(TOB)により対応を進めてきましたが、予想を上回る株式取得となりました。日立物流は全発行株式の84・75%を取得、買収額は489億円でした。日立物流では、引き続き成長が期待できる自動車関連物流や国際物流業務の拡充・強化で連携プレーを進めていきます。なおバンテックは上場(東京証券取引所)を維持していく予定です。
三井倉庫(本社・東京都)は、東日本大震災の復旧支援の事業としてABL(動産担保融資)のスキームを活用しサポートしていきます。NPO法人の日本動産鑑定(本部・東京都)および全国の地方銀行と協力して行います。日本動産鑑定が商品の仕入れや販売先に悩む被災企業に対して被災地以外の企業を紹介するとともに、条件の合う企業同士を引き合わせます。三井倉庫は物流専業者として輸送・保管などの物流全般をコーディネートしていく役割を果たしていきます。
東京都トラック運送事業組合連合会がまとめたトラックの運賃動向に関するアンケート調査によると9割近くの事業者が「希望する運賃に比べて低い」と回答しています。現行の収受状況では「極めて低い」9%、「低い」49%、「少し低い」31%で、「希望通り」は10%――などです。今年はじめ組合員158社からの回答を集約したものですが、運賃収受の厳しい実態が改めて浮き彫りになっています。
桜が咲いたからといって一杯飲んで歓談するような状況ではないだろう――。某氏が放った「名言」ですが、自粛ばかりでは復興などはありえません。小社でもお取引先の皆さんと一緒になって考えていきたいと考えています。 西口