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TNSニュース2023年9月
株式会社タカネットサービス
神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目6番4号2024年4月からトラックドライバーに時間外労働の上限規制(年960時間)が適用されますが、今のところ物流各社の対応には温度差があるようです。こうした中、業界関係者らが注目しているのが、国土交通省が創設した、適正な取引を阻害する疑いのある行為を監視する「トラックGメン」制度の導入です。これまでも貨物自動車運送事業法に基づく荷主等への働きかけ・要請等による是正措置は講じてきましたが、24年問題を前に、より強力な対応が必要となってきたという訳です。無論、他力本願で事が前進していくと思う業界関係者は誰一人いないでしょうが、それこそ、行政、荷主、消費者らを巻き込んだ物流事業者の取り組みこそが問題解決の早道・王道と言えます。問われるのはあくまでも事業者の主体的な行動なのです。
全日本トラック協会がまとめた2022年のトラック運送事業の賃金報告書によると、5~7月に支給されたドライバー1人当たりの1カ月平均賃金は特積みと一般を合わせ、男性が前年比1・1%減の34万2500円、女性は4・7%減の27万7600円と男女ともに微減となりました。また、月平均賃金に年間賞与の1カ月平均を加えた賃金プラス賞与も男性が1・7%減の38万2700円、女性も4・7%減の30万3900円と前年割れとなりました。調査は22年10月~11月に実施、有効回答数は特積みが対象180社のうち37社、一般は4442社のうち754社でした。
NIPPОN EXPRESSホールディングス (NXHD、本社・東京)と名古屋鉄道(本社・名古屋 市)はこのほど、名鉄運輸を事業継承会社として日本通 運が行う特積み事業及びNXトランスポートをそれぞ れ吸収分割する新たな合弁事業体制とすることで合意 しました。統合後は総売上高1033億円規模となり ます。日本通運が所有する NXトランスポートの発行済 み普通株式の全部を名鉄運輸が継承します。NXトラ ンスポートの分割は2024年4月から、日通の特積 み事業分割は25年1月からです。なお、事業統合後も 名古屋鉄道は名名鉄運輸の発行済み普通株式の50%超 を所有します。
SGホールディングス(SGHD、本社・京都市)は2 024年3月期の連結営業利益を前回予想比5・2% 減の1000億円に下方修正しました。海上・航空貨物 の取扱量の減少などロジスティクス事業の落ち込みに よるものです。なお24年3月期の通期では、売上高は 前期比3・8%減の1兆3800億円で据え置きまし た。
食品メーカー5社が共同出資するF―LINE(エフ・ライン、本社・東京)は物流の2024年問題への対応の一環として中継リレー輸送を本格化させます。カゴメと日清製粉ウェルナによる中継リレー輸送を6月から開始するとともに、ハウス食品とМizkanについてもテスト運用を開始しました。拠点間の中間地点でトラックの乗り換えを行うことで、従来1泊2日の運行だったものを、日帰り運行にするとともに、帰り荷が確保できないといった問題などの解消にもつなげていきます。なお、現在、F―LINEが取り組んでいるのは中部・静岡(中継地)・関東を結ぶ各エリア間です。
トナミホールディングス(本社・富山県高岡市)は東京・三多摩エリアで事業展開しているウインローダー(本社・東京都東村山市)を子会社化しました。ウインR社は2014年からトナHDおよび特積み中堅の第一貨物(本社・山形市)、久留米運送(本社・福岡県久留米市)の3社が資本参加していましたが、今回、個人株主から追加取得することで、保有割合を74・9%としました。同社の直近の売上高は8億9000万円です。
今、トラック業界で最もホットな話題といえば「202 4年問題」でしょうが、実は、小社のHP(=プレスル ーム)でも、この問題をとりあげています。問題の歴史 的な背景を含めた解説ですが、併せて、お取引先様各位 のお役に立つ小社のビジネス・スキームも紹介してい ます。ご一読下されば幸甚です。 西口