総合ソリューションパートナー
第17号 2011年 2月
株式会社タカネットサービス
神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目6番4号トラック運送事業を営んでいくための「憲法」とされている、いわゆる「物流2法」(「貨物自動車運送事業法」と「貨物運送取扱事業法」)が施行されてから 20 年が経ちました。この間、一部が改正施行(改正物流2法=このとき貨物運送取扱事業法は貨物利用運送事業法に改称)され、今日まで至っています。しかし周知のようにトラック輸送を取り巻く経営環境は大きく変り「行過ぎた規制緩和」が改めて見直され始めています。現在、検討課題として挙がっているのは①最低保有車両台数5両の是非②適正運賃の収受に向けた「標準運賃」の設定――などと言われています。近いうちに、最終検討(案)が出されるということです。その結果が、さらなる過当競争状態を生むのか、それとも適正な運賃収受ができるような市場へと変化していくのか、大いに注目する必要がありそうです。
日本通運、ヤマト運輸など大手トラック運送組合が加盟している労働組合の上部団体によると、トラック運転者の賃金(2010 年6月実績)は、月額賃金(加重平均)は 35 万 3021 円で、前年度と比べて 0.7%増となりました。単純平均でみても月額賃金は 31 万9051 円(前年度比 1.8%増)と前年から上昇しました。しかし、年間支給総額をみると、残業時間の減少などから加重平均、単純平均ともに前年から落ち込んでいます。ちなみに、加重平均では 6.9%減の 492 万9943 円、単純平均でも 2.9%減 420 万 2739 円となっています。この調査は 150 組合(9万 1790 人)分を集計したもので、労務構成は平均年齢 40.7 歳、勤続 11.6 年、扶養 1.5 人です。
航空貨物運送協会(JIFA)がまとめた 2010 年の国際航空貨物輸送量(輸出混載貨物)は前年と比べて 32%増の 107 万 8600 トンと大きくのびました。年の前半はリーマン・ショック直後からの落ち込みの影響などから大きく伸び、後半に移るに従って小幅なものとなりました。
トラック業界の労使が行った「トラック運輸取引動向調査」によると、丌況で仕事の総量が減ったことや収受運賃の大幅な下落から中小・零細企業の4割が「赤字経営」になっていることが分りました。673 社分をまとめたものですが、保有車両規模では50 両以下が全体の8割強となっています。経営状況をみると「トントンになっている」(43%)が最も多い。「採算はとれている」(12%)は1割強に過ぎません。さらに「赤字経営」(38%)、「廃業も考えている」(5%)でした。なお「経営状態悪化の対応策」では次の項目が上位となりました。カッコ内の数値は複数回答による割合です。▽高速道路の使用制限(43%)▽役員報酬カット(43%)▽新規荷主の開拓(32%)▽従業員の賃金カット(28%)▽営業活動の強化(25%)▽運賃引き上げ(22%)
全日本トラック協会が発表 2010 年の労働災害発生状況によると、陸上貨物運送事業の労災による死者数が 145 人となり、09 年に比べて4割近く増えていることが明らかになりました。死亡災害の原因は「交通事故」が最も多く 87 件、次いで「挟まれ・巻き込まれ」13 件、「墜落・転落」11 件などでした。全産業の 13%を占めています。
日本貨物運送協同組合連合会が管理・運用している求貨・求車システム「WebKIT」の昨年 12 月度の稼働状況で、荷物情報(求車)登録件数が5万9295 件(前年同月比 47%増)となり、事業の開始以来最高を更新しました。年間では63%増の45万2425件となり、こちらも過去最高を更新しました。一方、12 月の車両情報(求荷)は、22%減の1万 254 件で昨年1年では最も少ない件数となりました。年間でも 15 万 1949 件に減少、最高だった 2009 年に比べて3割程度落ち込みました。
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