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TNSニュース2024年9月
株式会社タカネットサービス
神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目6番4号トラックドライバーの時間外労働時間の上限規制が適用開始されてから間もなく半年近くになります。今のところ「モノが運べない」といった大きな混乱は起きていませんが、ドライバー不足問題が従前にも増して厳しい状況になってきていることだけは間違いないようです。取引先の経営トップの 1 人は「運送業界の多重構造により、表面化していないだけ。ドライバー不足は深刻」と言います。こうした中、気になるのは運輸業の倒産、特に中小・零細企業が高い水準で推移していることです。東京商工リサーチによると、2024年の上半期(1~6月)の運輸業の倒産は244件で、前年同期と比べ30%増えており、10年以降の15年間でみても最多を更新しています。各社にあっては、経営危機の回避と突破に向けて、問題点の洗い出しとともに、運賃収受の問題を含めた経営の在り方の抜本的な見直しが必要不可欠になっています。
国土交通省は近くトラックの実運送事業者の適正な運賃収受を促進するために車両を持たずに利用運送を専門に行う「専業水屋」対策会議を立ち上げます。改正物流法成立の際に衆参両院の国土交通委員会が可決した付帯決議に基づき「専業水屋」にもドライバーの運送と荷役作業の効率化に向けた責務を担わせる方針などを検討します。全日本トラック協会は「多重下請構造のあり方に関する提言」で「水屋が実運送事業者の採算を度外視した車両の確保を行うことは問題がある」として、水屋は依頼元から「運賃とは別に利用運送手数料を確保し実運送事業者に適正な運賃を支払うべき」と訴えていました。
東京商工リサーチ(TSR)が実施した2024年度の「賃上げに関するアンケート」によると、実施率が最も高かったのは製造業89・6%で、次いで運輸業88・9%、建設業88・6%、卸売業87・7%など10産業中7産業で賃上げ実施率が8割を超えました。前年度との比較では運輸業は前年度比6・6ポイント増と、全産業で最も高い伸び率となりました。なお、24年度は全産業では84・2%が実施しましたが、最大だった23年度の84・8%には届きませんでした。
日本倉庫協会はこのほど発表した「価格転嫁(値上げ)の状況に関する実態調査」によると、全体の7割ほどが「価格転嫁できた」と回答し、達成率もおおむね目標に達したが、運送料に比べ保管料の値上げが難しい傾向が明らかになりました。荷主に価格転嫁を求めた割合は90・8%で、価格転嫁した企業の割合は保管料、荷役料、運送料でやや差がみられ、保管65・9%、荷役73・0%、運送78・6%でした。一方、価格転嫁できなかった企業の割合は運送6・3%、荷役12・7%、保管19・8%。7月に実施、155社からの回答を集計・分析しました。
NIPPОN EXPRESSホールディングス(本社・東京)は半導体やECなどの物流需要を取り込むため千葉市に日通NECロジスティクスの拠点、また、佐賀県鳥栖市に日本通運の大型拠点を開設しました。うち鳥栖は4階建てで、延べ床面積は11万平方メートルと九州エリアでは最大規模となっています。
名鉄運輸(本社・名古屋市)はこのほど、来年1月1日付で社名を「名鉄NX運輸」と変更します。同日付で、日本通運(本社・東京)の特積み事業を継承することに伴うものです。NIPPОN EXPRESSグループの特積み事業統合による特積み事業の強化と3PLや倉庫事業の拡大を行い、顧客の利便性向上に努めていきます。
ニトリホールディングスとニトリグループの物流部門を担うホームロジスティクス(本社・札幌市)及び福山通運(本社・広島県福山市)はダブル連結トラックの運用を本格化させていくことになりました。3社によると、ホームロジが運営する物流センター間の輸送について、当面は関西から九州向け輸送で福山通運のダブル連結トラックを導入します。今後はダブル連結トラックの運行エリアの拡大を図り、さらに鉄道輸送など車両以外の輸送手段を用いたモーダルシフトにも取り組んでいきます。
小社のトラックを投資対象としたオペレーティングリース商品の「投資 deスグのり」はサービス開始からおよそ2 年半で累計販売額が86億円を達成しました。小社ではトラックに関するあらゆる事案についてワンストップで企画・提案できる体制を整えていますので、引き続きお気軽にお声掛け下さい。お待ちしております。 西口