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第38号 2012年 11月
株式会社タカネットサービス
神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目6番4号トラック業界で若年ドライバーの減少が止まりません。全日本トラック協会の賃金実態調査によると、男性普通運転者に占める 20 歳代の割合は、この 18年間で 38%から9%に急減しています。中型運転免許の創設により、高校卒業者がすぐに乗務できないということも指摘できるだろうし、若者の“クルマ離れ”で免許取得者そのものが減少しているという要因もあるようです。しかし、以上のように複合的な要因があるにしても、究極のところはトラックドライバーが若者にとって魅力ある仕事になっていないということでしょう。トラック輸送は我が国の経済発展や国民生活を支える重要な産業であり、若年ドライバーの確保などクリアしていかねばなりません。「若手ドライバーを育てている時間などない」と言わず、難局突破へ業界と事業一人ひとりの地道な必要が今こそ必要かもしれません。
日通総合研究所(本社・東京)が発表した 2012年 10~12 月期の荷動きは、指数が前期(7~9月)から悪化してマイナス 16 となり、荷動きの停滞の度合いがいっそう増していきます。食料品・飲料及び精密機械がプラスに浮上し、木材・家具及び窯業・土石もゼロ水準まで戻すなど過半数の業種において改善が見られ、マイナス業種は 11 業種まで減少します。一方、電気機械や輸送用機械では荷動き指数の大幅な悪化が見込まれています。このため運賃・料金指数は、荷動きの低迷から「弱含み横ばい」といった状況が続くことになりそうです。9月上旬に調査を行い、荷主 1085 社からの有効回答分を集計・分析しました。
日本貨物鉄道(本社・東京都)が発表した 2012年度上半期の輸送動向調査によると、コンテナ貨物輸送は 1001 万 8000 トン(前年同期比 8.6%増)、車扱 398 万 3000 トン(5.8%減)となりました。コンテナ貨物は紙・パルプ、自動車部品などすべての品目が前年を上回りました。自動車部品輸送はトヨタ自動車向けが中心で前年の反動などもあって大幅な増加になりました。
国土交通省はこのほど「最低車両台数・適正運賃週収受ワーキンググループ」がまとめた報告書を公表しました。なかでも最低車両台数については車両規模と法令違反による処分件数や事故件数との間に一概に「相関関係にない」との結論を得た、と言います。さらに各地方トラック協会の意見では「最低車両台数基準を引き上げるべきとする協会がある一方、引き上げは必要ないとする協会もそれぞれ相当数に上っている、としています。
国土交通省は自動車運送事業者の交通事故防止の取り組みを支援する観点から 2012 年度事故防止対策支援推進事業の第2次募集を行うことになりました。同事業ではデジタル式運行記録計、映像記録型ドライブレコーダーの取得に関わる費用に対して3分の1を補助します。第2次募集では、過去2年間に同補助金の交付を受けた場合でも申請が可能となる。さらに単年度において1台以上の導入であっても可能となる。
三菱倉庫は大阪府茨木市に建設中だった医薬品専用の配送センターを完成させました。地上4階建て、延床面積1万 7000 平方mの規模です。同センターは医薬品共同配送の効率化などにより、物流の効率化と環境負荷の低減を実現できることから物流効率化計画認定を受けています。
大阪府はこのほど 2012 年度の運輸事業振興助成交付金2億5665万円を交付することを決めました。交付額は要求額の2割に止まっています。
上場企業の中間決算発表が行われています。増収増益、減収減益と内容はまだら模様ですが厳しい時代を生き残っていきたいものです。本年も2か月を残すばかりですが、難局にしっかり対応していきたいものです。 西口