総合ソリューションパートナー
第77号 2016年 2月
株式会社タカネットサービス
神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目6番4号厚生労働省がまとめた2014年の自動車運転者を使用する事業所に対する監督指導状況によると、トラック運送事業場のうち改善基準告示違反数は1845事業所で、違反率は67%にもなっていました。バス56%、ハイヤー・タクシー41%であり、トラックの違反率の高さが目立ちます。トラックで違反が最も多かったのは「最大拘束時間」で、監督を行った事業場の55%で違反が認められたといいます。こうした中トラック業界では若年層の労働力を確保するために「魅力ある事業」「働きたい職場」に向けた取り組みをしていますが「秘策」は見つかっていません。ただ言えることは、人材確保には「魅力あるトラック運送業にしなければならない」ということです。加えて、労働条件・環境の改善には、その原資となる運賃の適正収受が必要であることは論を待ちません。
日本通運はこのほど名鉄運輸と資本業務提携を行いました。日通が名鉄運輸の株式の20%を取得するほか、特積み輸送の共同運行・配送などを進めることでドライバー不足などに対応します。また、物流施設の共同利用をすることで合理化・効率化にも取り組みます。両社では、これまでも東北、四国、九州などで特積み輸送の共同配送や施設の共同利用を行ってきた経緯があることから、今回の資本業務提携により、関係を一層強化していきます。なお、名鉄運輸の筆頭株主は、日通の資本参加後も名古屋鉄道が50%超を持ち続けます。
食品物流中堅のヒューテックノオリン(本社・東京都新宿区)はこのほど埼玉支店(さいたま市岩槻区)が完成、業務を開始しました。自動倉庫を併設した3温度帯対応の大型物流施設です。同支店は食材の共配拠点として、関東・甲信越・静岡県エリアを担当。更に、都内・埼玉の病院向けの食材配送センターとしての機能も持ちます。なお、共配では午後3時までに受け付けたオーダーをピッキング、翌日中に共配します。収容能力は自動ラック1万6200、移動ラック1万3000で、総計2万9200パレット。総投資額は110億円。
運輸関連情報ソフトのタイガー(本社・東京都千代田区)は通信型ドライブレコーダー(DR)管理システム「WEBドラサービス」の提供を開始しました。運行管理者が危険運転の発生を即座に把握できるうえ、動画は運転状況に応じて自動分類され、安全教育の教材としても活用できるのが特徴です。利用料金は車両1台につき月間1980円(税別)からで、DRの本体価格は11万円。なお、50台限定で最大2か月間無料のモニターを募っています。
食品・酒類卸大手の国分グループ本社(本社・東京都中央区)はこのほど西東京総合センター(東京都昭島市)が竣工、本稼働しました。3温度帯対応の汎用大型物流センターで、首都圏西部及び山梨県をカバー。4階建て、延べ床面積5万7370平方㍍。各階にはトラック向け35バース(計140バース)が設けており、スルー型の物流センターとしての役割を持っています。同社によると昨年、板橋(東京都板橋区)、茨城(茨城県白岡市)の同じく3温度帯対応の2総合センターを開設しており、今後、首都圏では6拠点体制で対応していきます。
日通総合研究所がまとめた1~3月期の国内荷動き指数はマイナス4で、前期(15年10~12月)のマイナス2から更に落ち込みます。全15業種のうち、金属製品がゼロ水準まで戻す一方、食料品・飲料、パルプ・紙など3業種がマイナスに沈むなど、7業種において悪化の動きが見られます。この結果、プラス業種は木材・家具、輸送用機器、製造卸など5業種にとどまります。また、トラックの運賃・料金動向では、一般がプラス9、特積みがプラス11とプラス推移ですが、前期と比べて弱含み推移となる、と予想しています。
トラック業界では日通、名鉄運輸の資本業務提携が話題になっています。ドラスチックな業界再編の動きが予感されますが、まずは足元を固めることが必要です。引き続き、小社ではお取引様各位の発展・拡大に資するべく、全スタッフが全力投球で臨む所存です。 西口