TNSニュース2013年5月号 第44号

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    第44号 2013年 5月

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  • >> 春夏秋冬 <<

    国土交通省は、本年 10 月から乗務前の点呼や定期点検などの未実施の疑いのある事業所について、地方適正化事業実施機関が地方運輸局に“速報”する制度をスタートさせることになりました。業界内では、適正化実施機関はこれまで“権力なき機関”と揶揄されてきましたが、今回、処分権限を持つ行政機関に速報するわけですから、果たして、効果はどうなのでしょうか。ちなみに速報の対象は①点呼を全く実施していないと疑われる②運行管理者または整備管理者を置いていないと疑われる③定期点検などを行っていないと疑われる――事業者となっています。運営の詳細の詰めはこれからですが、この3項目については“覚えがある”事業者も少なくはないようです。悪質業者が土俵から去るのは当然ですが、コンプライアンス(法令順守)を守ってこそ企業の発展があることを、改めて、肝に銘じなければなりません。

  • ◆荷動きに回復の兆し/日通総研

    日通総合研究所(本社・東京)が発表した 2013年4~6月期の国内の荷動きは、前期(1~3月)と比べて食料品・飲料、紙・パルプなど全 15 業種のうち 12 業種の荷動きが改善して「回復感」が見込まれます。4~6月の荷動き指数は前期のマイナス 25から 11 ポイント上昇してマイナス 14 となります。改善は食料品・飲料のほか、鉄鋼・非鉄、生産財卸、化学・プラスチック、窯業・土石などの業種です。この結果、トラック運賃は一般、特積みともに改善が進み、やや上昇傾向になりそうです。

  • ◆営業収入6年連続の減少/全ト協調査

    全日本トラック協会はこのほど平成 11 年度決算版経営分析報告をまとめました。全国の事業者 1976社から提出された 11 年度決算の「一般貨物自動車運送事業報告書」について分析したものです。同調査によると①11 年度の売上高(兼業分含む、1社平均)は1億 8948 万円と、前年度の1億 9391 万 4000 円に比べて 2.3%の減収となりました。うち貨物運送事業収入も1億 8825 万 9000 円と、1億 9217 万 8000円に比べて 2.0%の減収となりました。全売上高、貨物運送事業ともに6年連続の減収です。また、売上高営業利益率はマイナス 0.9%と、5年連続の営業赤字となっています。全ト協では「トラック運送業界は、国内の景気回復の遅れによる輸送量の停滞や軽油価格の上昇に加え、安全環境対策に係るコスト増といった厳しい局面にある」しています。

  • ◆引越件数減も売り上げ増/日通

    日本通運(本社・東京)が発表した平成 24 年度の引越取り扱い実績は、件数で前年度比 4.1%減の 49万 9400 件と減少しましたが、売り上げは 4.1%増の636 億 8700 万円と伸びました。単身者向けの商品の品ぞろえを増やしたことなどが売り上げ増につながりました。

  • ◆Gマークで助成増額/全ト協

    全日本トラック協会はGマーク(安全性優良事業所認定)制度の新しいインセンティブ措置として、今年度から3つの事業助成で助成額を増額します。具体的には①ドライバーの安全教育訓練促進助成制度②安全装置等の導入促進事業③経営診断受診促進事業――で、それぞれ現行の助成額を引き上げることにします。

  • ◆都内で館内物流拡大/コラボ

    特積み業者で組織するコラボデリバリー(本社・東京)は4月はじめから東京都内の5か所で高層ビルでの共同配送を手掛け始めました。丸の内ビル、新丸の内ビル及び御茶ノ水のワステラ、御茶ノ水ソラシティなどで行います。住宅棟のある複合施設では日本郵便(本社・東京都)と提携して「ゆうパック」の取り扱いなども行います。なかでも丸の内ビル、新丸の内ビルは、これまで日本通運(本社・東京)やヤマト運輸(本社・東京)、佐川急便(本社・京都)、西濃運輸(本社・岐阜)の4社によって共同運営されていましたが、コスト負担が大きく、コラボが引き受けることになりました。

≫編集後記≪

決算発表が相次いでいますが、伸びている企業には勢いがあります。その「勢い」を何としても呼び込みたいものです。小社グループは皆さんの事業拡大を全スタッフ一丸となって支援していきます。 西口