総合ソリューションパートナー
第26号 2011年 11月
株式会社タカネットサービス
神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目6番4号東日本大震災発生後の製造業メーカーの生産活動は思ったより、早いスピードで回復しているようです。上場企業においては 2012 年3月期・中間決算の発表時期となりましたが、陸運を中心とした物流企業では少なからぬ企業が業績の上方修正を行うなど堅調のようです。当時、見通しが難しい状況にあり、低い水準を予想していたのかも知れません。ともあれ1日も早い業績回復を願いたいものです。さて物流業界を取り巻く経営環境といえば、軽油価格の高値安定、取引先荷主からの運賃値引きの要請、同業他社との熾烈な競争など、と決して楽観視はできない状況です。今、企業が生き残っていくには、その規模を問わずに優れた成長戦の堅持と実践、そして、苦難を乗り越える経営トップの強い意志が改めて求められているような気がします。
全日本トラック業界(星野良三会長)はこのほど、トラック白書となる「日本のトラック運輸産業2011」を発行しました。内容は①物流の主役トラック②新しい物流システムの構築に向けて③社会と共生し環境に優しいトラック輸送の実現④トラック運送事業の健全な発展・社会的地位の向上のために――などの4部構成です。とくに少子高齢化社会における労働力確保、人材教育、中小事業者の経営改善などについても現状を詳細にレポートしています。
運送会社の全国労働組合である「運輸労連」のアンケーチ調査で、トラック運転者の年収は 300 万円以下が全体の3割弱を占めるとともに、相対的には賃金の減少傾向にあることが鮮明となっています。同調査によると、①年収ランクで最も多いのに 301万円-500 万円で全体の 54%②次いで 300 万円以下で 29%③年収 700 万円以上は全体の1%、などでした。また社会保険の加入状況は厚生年金 18%、健康保険18%、雇用保険で 10%がそれぞれ未加入でした。ちなみに全国のトラックドライバー6570 人から高速道路のパーキングエリアなどで聞き取り調査したものです。
全日本トラック協会(本部・東京都)主催の「第43 回全国トラックドライバー・コンテスト大会」が開催され、日本通運(本社・東京都)の尾島康晴選手(=福岡コンテナ支店勤務)が最高得点となり、内閣総理大臣賞に輝きました。日通では2年連続で「日本一のプロドライバー」を輩出するなどで、圧倒的な強さを示しました。
伊藤忠商事(本社・東京都)は子会社の伊藤忠ロジスティクス(同)と近くインド国内に物流事業の合弁会社を共同で設立し、12 月から営業を開始します。新会社はインドの物流会社パレック社と共同出資によるもので、生活消費財や家電、機械部品関連を中心に製品の全国配送や機会設備の輸送全般と据え付け業務などを行います。
日本通運はこのほど中国・上海市で引越しサービスを専門とする現地法人「日通搬場服務(上海)有限公司」を設立しました。現地の中国人を対象にして日系企業が本格参入するのは珍しいことです。日通では、中国においても国内並みのサービス提供を望む消費者が増加してきている、と判断しました。
国土交通省は長期使用車両のボールジョイント脱落を未然に防ぐために全日本トラック協会などの関係団体に対して点検・整備の確実な実施を注意喚起するよう協力依頼を行いました。車体と前輪を持続する部分であるボヘルジョイントが摩擦や劣化するなどで脱落すれば、車両の制動が困難となります。2001 年から 11 年 10 月までに約 150 件の脱落や外れの丌具合情報が報告されていると言います。
弊社は全国のお得意様の温かいご支援を頂きながら全国ネットワーク作りを進めています。厳しい経営環境にあることは間違いありませんが、スタッフ一同、皆さんのご期待に応えるべく、頑張ります。引き続き、ご支援のほど重ねてお願い致します。 西口