総合ソリューションパートナー
第28号 2012年 1月
株式会社タカネットサービス
神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目6番4号新年明けましておめでとうございます。物流業界を取り巻く経営環境は東日本大震災の発生に伴う復興需要なども見込まれていますが、全般的には厳しい状況が続きそうです。つまり日通総合研究所によると平成 24 年度の国内貨物総輸送量は「13 年ぶりに増加」しますが、トラック業者数は再び増加傾向にあります。こうした現象は当然ながら業界内で過当競争を引き起こします。輸送秩序の確立とともに、こうした中では各事業者は「自社が持つ最大の強み・弱み」をはっきりと認識し「同業他社と差別化された輸送商品」を積極的に売っていくことが必要丌可欠となります。厳しい環境が続くものとは思いますが、各企業の生き残りにかけた成長戦略の展開を期待したいものです。
政府はこのほど平成 23 年度補正予算案を閣議決定したのに伴い、環境対応車の購入、買い替えに対する 3000 億円の「エコカー補助金」を計上しました。トラックへの補助は小型で 20 万円、中型 40 万円、大型 90 万円となっています。同補助金は燃料および排出ガス性能が一定の基準を満たしたエコカーを購入すると国からの補助が受けられる制度です。
日通総合研究所(本社・東京都)がまとめた「平成 24 年度の国内経済と貨物輸送量見通し」によると、国内貨物総輸送量は前年度比 1.0%増の 46 億 4000 万トンとなり、13 年ぶりに前年実績を上回りそうです。営業用トラックも 5 年ぶりに同じく前年実績を上回る状況です。
<年度> | <11 年度> | <12 年度> |
総輸送量 | 4,596.5(▲3.3) | 4,640.3(1.0) |
トラック(営) | 2,610.0(▲2.3) | 2,664.8(2.1) |
トラック(自) | 1,668.0(▲5.4) | 1,554.9(▲1.5) |
※%は百万トン、カッコ内は前年度比増減%ちなみに品目別でみると消費関連貨物は個人消費が若干回復することや、前年度の反動などから食料工業品なども動きます。また生産関連貨物では鉱工業生産の回復に加えて、設備投資もわずかながら増加することから、一般機械、自動車・自動車部品、鉄鋼、石油製品などが堅調に動くと予想しています。
国土交通省がこのほどまとめた平成 22 年度貨物自動車運送事業者数(平成 23 年 3 月末現在)によると、事業者数は 6 万 2988 事業者で前年から比べて276 者と増えており、3 年ぶりに「増加」に転じました。一方、軽霊柩、バイク便などを含めた貨物軽自動車運送事業数は 3099 者減の計 15 万 7536 者に減少しています。
日立物流(本社・東京都)はこのほどバンテック(本社・横浜市)の完全子会社化とともに 2 社のフォワーディング事業を統一することになりました。この結果、バンテックは今年 3 月下旬には上場廃止となる見通しです。完全子会社化は経営判断のスピード化をさらに加速させていくのが狙い。またフォワーディング事業の統合は、コスト競争力の強化や重複業務の排除による作業コストの削減による事業基盤の強化などを狙ったものです。
セイノーホールディングス(本社・岐阜県大垣市)は 4 月1日をメドに、九州西濃運輸(本社・福岡市)が九州西武運輸(本社・福岡市)を吸収合併し、島内事業の競争力強化や効率化を目指していきます。なお九州西武運輸は一部業務を西武運輸(本社・東京都)が引継ぎ、解散・消滅します。
全国の中小トラック業者が参加する帰り荷確保の日本ローカルネット協同組合連合会(JL連合会)は1月から品質向上を実現するために「JL認証制度」を発足させました。評価は「安全」「環境」「法令順守」「社会活動」「JL 活動」などの5項目で認定します。組織の結束力強化を目的に開始します。
新しい年がスタートしました。本年も皆さんの経営をアシストするためタカネットサービスのスタッフ全員が一丸となって取り組みます。昨年同様、本年も宜しくお願い致します。 西口