総合ソリューションパートナー
第141号 2021年 6月
株式会社タカネットサービス
神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目6番4号物流業界上場企業の2021年3月期の連結決算が出そろいました。業界紙の35社集計によると、コロナ禍で厳しい経営環境下でありましたが、6割増益(営業利益ベース)になったの対し4割は減益となりました。また、売上高では8割に当る28社が減収を余儀なくされました。中でも宅配や通販物流の伸びに支えられたヤマトホールディングスや佐川急便を傘下に持つSGホールディングスの業績は他社を圧倒したようです。企業の業績が景気動向や取引先の業種などにより、貨物の落ち込み量が違ってくることは当然ですが、それにも増して、今期の決算を見ると、 日常的な業務の見直しによる効率化・省力化といった「コスト削減策」の重要性が改めて明らかです。リスク回避のため具体的施策は何か、そのことを常に意識して経営に当たらねばなりませんね。
全日本トラック協会は新型コロナウイルス感染症による企業収益への影響が長期化していることから自民党の雇用問題調査会と国土交通部会に雇用調整助成金の特例措置の延長を要望しました。全ト協によると、定点調査では4月の運送収入が2019年の同月より2割以上減少した事業者は3月に引き続き全体の14%でした。5月の2割以上減少は12%、6月10%などと予想。なお支援制度の活用では雇用調整助成金を45%の事業者が活用し、うち38%の事業者が給付済みとなっています 。
矢野経済研究所(東京都中野区)がまとめた物流17業種の市場規模は前年度比0・8%減の20・2兆円でした。新型ウイルス感染症の影響で国際関連市場が縮小した一方、EC需要の高まりからラストワンマイル物流が堅調だったようです。調査は昨年12月から今年3月にかけ、有力物流業者など対して実施し、集計しました。
厚生労働省の労働政策審議会は新たにトラック作業部会を設け、トラック運転者の労働時間を定めた改善基準告示の見直しに向け、今秋、運転者8000人に実態調査を行います。残業時間の罰則付き上限規制が2024年4月から適用されます。今年度予定の実態調査は、まず、前回調査を踏まえ新たに追加する項目などを検討し、10月末までを目途に書面及びヒアリングを行い、まとめます。前回の調査では渋滞や荷主都合の待機時間といった要因もあり容易でない状況が明らかになっています。
トナミホールディングスは、特積み系大手で、セイノーホールディングス、福山通運に続く3位のポジション固めを将来ビジョンに掲げた中期経営計画をまとめました。2023年度を最終とする3カ年を対象としたもので、23年度に売上高1600億円、営業利益80億円を見込んでいます。期間中の設備投資額は200億円です。3PLなどのロジスティクサービスと輸配送ネットワークの連携強化する一方、М&Aや事業再編を進めて事業規模の拡大を図っていきます。
センコーグループホールディングス(本社・東京都)の2021年3月期の連結決算は売上高が前期比0・4%増の5724億円と前回予想を下りましたが1 4%増の5724億円と前回予想を下りましたが1 4%増の5724億円と前回予想を下りましたが1 4%増の5724億円と前回りましたが18期連続の増収でした。主力の物流事業は、ディスカウントストア、ドラックストア向け貨物は堅調だったのですが、コロナ禍で住宅、ケミカルなどは、売上高は1・4%減の3873億円となりました。М&Aによる事業拡大が寄与しています。
セイノーホールディングスの2021年3月期の連結決算は売上高が前期比5・4%減の5920億円、営業利益は17・3%減の245億円となりました。輸送事業の売上高は5・4%減の4410億円、利益は21・3%減の183億円と落ち込みました。コロナ禍における経済活動の停滞から取扱貨物量が2桁台と大幅減少しました。
佐川急便を事業会社に持つSGホールディングスはこのほど、栗和田栄一会長が社長を兼務する人事を発表しました。荒木秀夫社長は名誉相談役に退き、新たに松本秀一取締役が代表権を持ちます。6月25日に就任予定です。
「春夏秋冬 」にも掲載されていますが陸運業界の上場会社の3月期決算は、厳しい経営環境下にあっても増益企業が多数を占めました。リモート勤務が続く中、行き届かぬ点もあるとは思いますが、ご要望等がありましたら何なりとお申し出下さい。全力でサポート致します。 西口