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TNSニュース2024年8月
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>> 春夏秋冬 <<

民間調査機関の東京商工リサーチの集計によると、２０２４年上半期(１～６月期)のトラック運送業の倒産は、件数で１９４件(前年同期比４２・６％増)、負債総額で２４１億８７００万円(３１・３％増)となり、上半期統計では４年連続で増加しました。件数では１０年以降で最多、負債総額では１０年ぶりに２００億円を上回りました。倒産の主な要因では、燃料価格の高騰などによる「物価高」関連倒産が７０件(５０件)、「人手不足」関連倒産３７件(２０件)などが上位にランクされています。今、トラック業界は「２０２４年問題」などに象徴されるようにドライバー不足や物流コストの上昇などにより経営環境は以前にも増して厳しさを増しています。こうした厳しい経営環境を、どう克服し、生き残っていくか、物流各社はそれこそ英知を結集して対応していかねばなりません。
２４年度末から新たな深夜割引／高速３社

東日本高速道路、中日本高速道路、西日本高速道路のNＥＸＣО３社は、高速道路の深夜割引の見直しについて２０２４年度末頃から運用開始します。現行の深夜割引適用待ちの車両の渋滞などの課題を踏まえ、割引適用時間帯に走行した分の料金を対象として割り引くことやトラック運転者の負担軽減のため、割引適用時間帯を拡大。例えば、現在の深夜割引は午前０時～午前４時で、設定時間帯に少しでも走行すれば３０％割引が適用されますが、新たな制度では、割引時間帯を午後１０時～午前５時に拡大するとともに、割引時間帯に走行した分に限って割引を適用していきます。
国内輸送量は３年連続の減少／NＸ総研調べ

NＸ総合研究所(本社・東京)が発表した「２０２４年度の貨物輸送の見通し」によると国内の総貨物輸送量は４０億６４９０万トンと前期比２・０％減です。２２年度は０・９％減、２３年度では１・６％減と３年連続のマイススとなり、落ち込み幅が拡大しています。２４年度の品類別では、消費関連貨物が前年度比０・２％減、生産関連貨物０・９％減、さらに建設関連貨物が３・７％減の見通しです。なお営業用トラックの輸送量は２４億９４８０万トンで１・１％落ち込む見通しです。

幹線輸送レベル４で実験／セイノー、佐川など

自動運転システム開発などを手掛ける T２(本社・東京)とセイノーホールディングス(本社・岐阜県大垣市)、佐川急便(本社・京都市)は２０２４年１０月から２５年６月にかけて、T２が開発した自動運転トラックを用いた幹線輸送の実証実験を、東京～大阪間の高速道路一部区間で実施します。３社では、完全自動運転となる「レベル４」による幹線輸送実現に向けての大きな一歩となります。
C＆ＦロジのＴОＢが成立／ＳＧＨＤ

佐川急便が傘下の SＧホールディングス(本社・京都市)はこのほど、Ｃ＆Ｆロジホールディングス(本社・東京)の株式公開買い付けが終了し、Ｃ＆ＦロジＨＤの８４・８３％を取得する見通しになりました。取得価額は１０４９億円６７４１万円でした。ＳＧＨＤでは、連結子会社化による連結業績への影響などは現在精査中としています。
冷蔵倉庫６拠点に開設／ランテック

センコーグループホールディングス傘下のランテック(本社・福岡市)は旺盛な物流需要を取り込むために２０２７年までに６カ所に冷蔵倉庫を開設します。新施設は小口混載定温輸送サービス「フレッシュ便」の中継拠点に保管機能を併設させた冷蔵倉庫を中心としたものです。主な施設は古賀センター(福岡県古賀市)、湘南支店(神奈川県伊勢原市)、浜松支店(静岡県浜松市)、新・埼玉支店(さいたま市)、新・千葉支店(千葉市)などで、総増床面積は１０万平方メートルにも及びます。
人材確保でカムバック制度開始／ＪＲ貨物

日本貨物鉄道(ＪＲ貨物)は同社退職者を対象とする「カムバック採用制度」を開始しました。同社を退職後、他社などで得たスキルや経験などを生かしたいとする志望者、さらには改めて勤務したいと考える志望者らを受け入れます。なお、採用に当たってはＪＲ勤務３年以上、退職後１０年未満、年齢６０歳未満などが条件です。また、結婚や転勤する配偶者との同居に伴う退職を防ぐため、配偶者同行休職制度を導入し、３年間を上限で休職を認めることにしました。