総合ソリューションパートナー
第140号 2021年 5月
株式会社タカネットサービス
神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目6番4号新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、上場物流大手の2021年3月期の業績発表が始まりました。4月末には日本通運、ヤマトホールディングス、日立物流の3社の決算が発表されましたが、コロナ禍での業界動向を鮮明にするような結果となっています。ヤマトHDが純利益を前の記の2・5倍の567億円に伸ばし、日本通運と日立物流は減収増益となりました。因みにヤマトHDの売上高は4%増の1兆6958億円、営業利益は2倍の921億円で、宅配便の取扱個数が17%増の20億9699万個と伸び、業績を大きく押し上げました。一方、日立物流は売上高が3%減の6523億円、調整後の営業利益が10%増367億円で、コスト削減策が寄与し、利益の押し上げにつながりました。これから大手各社の決算発表が相次ぎ行われますが「巣ごもり消費」の盛り上がりで宅配便の取扱個数が増加、一方、企業間貨物の荷動き鈍化は避けられそうにない状況が続きそうです。
日本通運はこのほど、2022年1月から単独株式移転によって持株会社「NIPPОN EXPRESSホールディングス」(ニッポンエクスプレスHD)を設立することを決議しました。6月29日開催の定時株主総会での承認手続きなどを経て正式決定します。持株会社への移行後は、持株会社がグループ経営に特化して中長期方針の策定と実現に専念し、傘下の事業会社を支援します。また事業会社はグループ方針に沿ったスピーディーな意思決定で持続的な成長を目指していきます。
総合物流大手のセンコーグループホールディングスは6月24日に東京都江東区・潮見に店舗兼賃貸マンションの複合施設「セクトール潮見」をオープンします。8000平方メートルの所有地に5階建ての賃貸マンション、回転寿司店、フィットネスジム、テニスコート4面、駐車場などを備えています。同社は4月に本社組織に「文化・スポーツ推進担当」を設置し、実業団の「女子テニス部」を創部しましたが、この施設を拠点に活動します。4月27日にプレス向けの施設見学会が行われました。
福山通運と近畿日本鉄道は近鉄が大阪難波~近鉄名古屋間で運転する名阪特急「アーバンライナー」を使用した貨客混載事業を、今年夏ごろを目途に実施することで合意しました。これまで大阪市内~名古屋市内間の輸送は、翌日以降に配送するサービスが主流であり、当日中に配送するにはトラックなどをチャーターする方法が一般的でした。今回の事業では当日配送が安価で可能となり、利便性が大きく向上します。主な顧客ターゲットを工業製品・部品、商品(日用品・衣料品)などと見込んでいます。
丸全昭和運輸はこのほど宮城県岩沼市に「岩沼物流センター」を開設しました。仙台空港から近く、敷地面積2万2580平方メートルで、平屋建ての一般倉庫とともに危険物倉庫が併設されています。一般倉庫は延床面積1万2850平方メートル、危険物倉庫は490平方メートルです。今後、東北エリアの拠点倉庫として活用していきます。
トランコムが発表した2021年3月期の連結決算は、売上高が前期比7%減の1523億円、営業利益は9%増の82億円でした。主力の「物流情報サービス」(求貨・求車)事業の売上高が12%減の809億円、営業利益は3%減の32億円と振るわず減収減益となりました。ちなみに情報サービスの増減では、コロナ禍による国内貨物需要の大幅な減少により、貨物情報数は27%減、空車情報数も16%増、制約件数では10%減となりました。
航空貨物運送協会(JAFA)がまとめた2021年3月の国際航空貨物の輸出混載取扱量は重量ベースで前年同月比63%増の11万3200トン、件数ベースでは26万9200件と23%増と大幅な増加となりました。主要仕向け地別の輸出件数は米州向けが35%増、中国を含むアジア太平洋州は22%増えました。
小社の直近の取り組みでは宅配向けの軽貨物車リース事業及び中古車の売買などカーチスホールディングス様との業務提携などがあります。専門紙・誌にも取り上げられ、各方面からも反響を頂いております。コロナ禍ですが、お客第一主義の指針のもと、社員一丸となってサービス向上に努めていきます。取引先様各位の一層の事業発展・拡大を祈念しています。 西口