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第121号 2019年 10月
株式会社タカネットサービス
神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目6番4号帝国データバンクの道路貨物運送事業者の倒産動向調査結果は「2019年の倒産件数は6年ぶりに増加に転じる可能性が高い」と警告しています。ドライバー不足は解消の気配をみせず、下請け業者などを中心に人件費や燃料費が収益を圧迫するケースが後を絶たないというのです。19年1月~8月の倒産件数(負債1000万円以上)は126件(前年同期比26%増)、負債総額137億5000万円(66%増)で通年では件数は200件に迫り、負債総額も200億円超の見通しです。全業種における人手不足を理由とした「倒産」は121件でしたが、うち貨物運送事業は他業種と比べて最も高く18%を占めていました。運賃の値上げ等の対策にも中小業者では限界があり、賃金や福利厚生面で、比較的条件の良い大手業者にドライバーが流れるケースも少なからず見られたようです。
国土交通省はトラック運送事業者などの交通事故防止の観点から、先進安全自動車(ASV)や運行管理の高度化に資する機器の導入などの取り組みを支援する「自動車事故対策費補助金」の申請受付を開始しました。対象となる事業と補助率はASVが取得経費の2分の1、運行管理(デジタルタコグラフなど)は3分の1、過労運転防止の先進的な取り組みが2分の1など。受付期間は先進自動車・運行管理高度化が12月20日まで、社内安全教育は10月31日までです。なお、申請が予算額を超えた時点で申請申込みは中止します。
横浜低温流通は10月から「東名小牧ロジスティクスセンター」を開設しました。冷凍・冷蔵設備を備えた延べ床面積1万4480平方メートルの物流施設。東名高速道路の小牧IC(インターチェンジ)、春日井ICから4・5キロで、交通の要衝に立地しています。大和物流が建設したもので、横浜低温流通が全棟賃借しました。
大塚倉庫と医療用医薬品メーカーの日本ケミファは、これまで西日本に限定されていた共同物流の実施エリアを全国に拡大しました。日本ケミファは2017年から在庫拠点を関東1拠点から東西2拠点に分散し、西日本エリアの物流を大塚倉庫に委託。大塚倉庫の共通プラットフォーム、データやITを活用した庫内ナビゲーション及び配車支援システムの活用で、リードタイムの削減やリアルタイムの運行状況の把握しています。今回、東日本エリアも大塚倉庫に業務委託しました。
SBSグループで、短期紹介事業を手掛けるSBSスタッフは、職業紹介と管理業務代行に特化した新会社「ジョブライト」(本社・東京都渋谷区)を設立し、11月1日から事業開始します。新会社は日々雇用に関わるサービスを一括受託する雇用支援パッケージ「まいPayす」(まいぺいす)の運営を目的に設立。物流現場の波動に合わせた超短期型人材紹介、大型物流施設のテナント企業向け採用代行、勤怠管理・給与計算代行、給与の翌日支払いなど顧客の要望に応じサービス提供していきます。
三菱地所は、同社の物流施設「ロジクロス」を既存の12棟に加え、新たに5棟を開設することになりました。新拠点は海老名、座間(神奈川県)、蓮田、春日部(埼玉県)、船橋(千葉県)で、それぞれ2020年11月から23年6月にかけての竣工予定で、大都市圏に近く、高速道路や主要道路、港湾や空港などの各種ターミナルに近接しています。同社では、これまでに開発中を含め累計開発棟数は8都府県20棟、開発費2000億円、累積延べ床160万平方メートル超となっています。
食品・酒類卸大手の国分グループ本社は、大阪府茨木市に3温度帯管理の「関西総合センター」を開設しました。地上4階建て、延べ床面積5万5000平方メートルの規模で、冷凍食品、チルド、生鮮食品、菓子など全アイテムを取り扱います。近畿圏エリア全域をカバーする旗艦物流施設として管理・運営していきます。
10月1日から消費税率が10%に引き上げられました。やはり気になるは国内の景気や消費動向への影響です。小社も決して「他人事」ではなく、微力ながら景気浮揚に向け貢献できればとの思いを強くしています。 引き続き、お得意様の商機拡大につなげるべく全力投球で臨みます。 西口