総合ソリューションパートナー
第35号 2012年 8月
株式会社タカネットサービス
神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目6番4号どこまでいっても企業経営上の問題や課題は尽きません。次から次へと現れます。それが企業経営というものでしょう。こうした状況下でトラック企業の経営の「難題と課題」について考えれば①適正運賃の収受②管理職・ドライバーなど人材の確保③物流サービスの同業他社との差別化――などでしょうか。これらの問題や課題の解決は「言うは易し行うは難し」ですが、何よりもアクティブ志向が肝心と思われます。前向きな取り組みこそ、道を切り開らいていく「王道」のような気がします。無論それも周到に準備された戦術なりが必要なわけで、手ぶらでは突破できません。急がば回れ、ということでしょうか。
物流施設の調査会社のCBRE(シービーアールイー)が発表した4-6月期の賃貸物流施設の市場動向は首都圏の空室率は 3.6%、既存物件空室率2.6%で、賃料も上昇局面となってきました。ちなみに前期から 0.9 ポイント改善し 3.6%となり4期連続の改善となりました。既存物件でも 1.7 ポイント改善の 2.6%と空室消化が進み、まとまった空室は希少、ということです。
100 円ショップ最大手で「ダイソー」を展開する大創産業(広島県東広島市)は今後3年間で計 300 億円前後を投じて、国内外で物流センターを建設していきます。計画では広島県にしかなかった店舗への配送拠点となる大型拠点を全国9か所に建設します。店舗への配送期間を短期化することで、店頭での品切れロスを解消させます。ちなみに札幌、新潟、埼玉県久喜市も千葉県習志野市、名古屋市、大阪府泉大津市などが候補地となっています。
大塚製薬グループの大塚倉庫(本社・大阪市港区)は、このほど即席めん業界最大手のサンヨー食品(本社・東京都港区)と、四国地区で共同物流を開始しました。夏が繁忙期で「ポカリスエット」など重量のある商品を取り扱う大塚製薬と、冬が繁忙期の「サッポロ一番」など軽量な即席めんが主力のサンヨー食品の物流を組み合わせることで季節の波動性解消や配送車両の効率化などを図っていきます。
全日本トラック協会は 2012 年度の安全性優良事業所認定(Gマーク)で 8118 事業所の受理をしました。今後、貨物自動車運送事業安全性評価委員会による評価・決定を経て、年内に公表される予定です。内訳は新規申請が 2221 事業所、更新事業所 5891 事業所でした。
日本経済団体連合会は、東日本大震災からの教訓として「強靭な流通サプライチェーンの構築に向けて」をテーマに報告書をまとめました。物流関連では①物流・配送センターは集中型から分散型へ②情報システムの多重化と確保③倉庫と設備機能自体の強靭化とソフト機能の強化――など。また「物流事業者と自治体が連携し、在庫管理に詳しい専門家をどこの集積地に、どれだけの人数を投入するのか等、事前に取り決めを交わす」などを提言しています。
佐川急便(本社・京都市)はこのほどインドの国際物流会社に資本参加し、インド市場での事業強化に取り組むことにしました。バンガローブ市に本社を置く会社で、従業員 1000 人、国内 22 支店、7倉庫を持っています。通関業務、フォワーダー業務、陸運、倉庫事業など幅広く手掛けています。佐川急便では近い将来、国際物流で 500 億円の売り上げ確保を目指していきます。
英ロンドンでオリンピックが始まりました。日本選手の活躍に大変勇気づけられますが、つい、知る人ぞ知るの「練習量」について思いを馳せてしまいます。ローマは1日にしてならず。企業経営も同じです。 西口