最高級グレードの軽バンで配送ニーズに対応

タカネットサービスとMIRAIS（ミライズ）配送の提携事業を開始

2020年12月3日、株式会社タカネットサービス（以下、タカネットサービス）は関東を中心に軽貨物運送事業を手掛ける株式会社MIRAIS（以下、ミライズ）に　ダイハツハイゼットカーゴの新車2台を納車した。
ダイハツハイゼットカーゴの新車2台を納車した。今回納車された２台は、最高級グレードのクルーズターボ“SAⅢ”となっている。
インターネット通販市場の拡大により物量が増えているラストワンマイル物流では、従来スタンダードモデルの軽商用バンが使用されることが多かった。
タカネットサービスとミライズはこの最高級グレードの車両を登用し、優秀な乗務員の確保、乗務員不足の解消及び離職率減少に向けた実証実験を開始した。
この試みにより、新たに女性乗務員などこれまで乗務員への転職に躊躇していた方々の参入障壁を下げる契機にする。
※ラストワンマイル物流･･･個人向けの配達納品物流のこと

今回納車したダイハツハイゼットは、衝突回避支援システム「スマートアシストⅢ」が搭載されており、建物側に発進してしまうのを防ぐ回避機能など、スタンダードモデルと比べて最新自動車並みの安全装備が充実している。
また、長時間座っても疲れにくいよう設計された座席は厚みのあるシート、エンジンをかけると自動点灯する青いデイライト、後部座席の左右独立のベンチシートは最高級グレードの特徴だ。
ミライズの乗務員は全員個人事業主として登録しており、食品のルート配送やオフィス向け事務用品配送、個人宅への日配品配送の中から各々が希望に沿った業務を選択して担当する。稼働車両台数250台のうち8割がワンボックス、冷凍バンと幌車が各１割を占める。
ミライズ代表取締役重松宏志（しげまつひろし）氏は、「当社は企業理念“幸福の実現と追及”に基づき、乗務員の希望に合わせてBtoBの配達が中心となっています。今後もBtoBの仕事を拡大しつつ、今回の提携事業を契機に導入したハイグレード仕様車を活用して乗務員を募集し、急激にニーズが増加しているBtoC向けラストワンマイル物流に力を入れていきたい」と意気込みを語った。
また、ミライズでは業界の新規参入者を増やすべく、2020年5月よりグループ会社である株式会社ミライズテックが開発をした、業務委託料がスマートフォンアプリから1分で入金可能な「ペイズ」という独自システムを導入。それによって、参入障壁となっている乗務員の立替コストの負担軽減になっている。
このシステムは、専用アプリケーションをスマートフォンにダウンロードし、業務委託料の前払いを申請することで、事前登録した口座に業務委託料が振り込まれるシステムだ。
それにより、従来2～３ヶ月待たなければ振り込まれなかった業務委託料を、日払いや週払いで受け取ることが可能となる。
さらには、新規で仕事を始めようと思っている人に向けて、宅配とは具体的にどんな仕事であるかを求人募集のHP記載。新たに始める不安を解消するためにバックアップ教育体制も整備し乗務員を募集している。
近年インターネット通販市場の拡大により、2019年度の宅配便取扱個数は前年度比0.4%の43億2349万個と物量が過去最大の取り扱いとなった。2020年度はコロナ禍で在宅時間が増えたことにより通販を利用する人が増え、ますます物量が右肩上がりに増したラストワンマイル物流へのニーズに応えるため、ミライズはさらに同仕様の軽バンを増車予定だ。