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有限会社まるべり
代表取締役社長 大津 順二 氏

本   社 / 大阪府堺市堺区北田出井町1丁目4番2号
創   業 / 昭和63年5月
従業員数  / 28名(ドライバー22名)
事業内容  / 冷凍及び冷蔵食品輸送
(一般貨物自動車運送事業・自動車運送取扱事業)
車両保有数 / 23台(うちリースdeスグのり転貸車両2台)

会社は家族
卒業した子達がいつでも帰ってこられるような故郷でありたい

 

社外外観

 大阪府堺市に本社を置く有限会社まるべり。オフィス内では猫が2匹のんびりと過ごし、様々な猫のオブジェが並ぶ。そして社長のデスクにはラムネ缶が。従業員の笑顔が印象的な活気ある明るい職場。
昭和63年、惣菜の加工販売及び食品配送会社として創業。南港、北港、大阪港、神戸港の各倉庫から、名古屋、岡山、広島にあるファミリーレストランなどの外食産業や、食品大手のセンターへ中距離の食品輸送を行う。人懐こい笑顔で話す大津順二社長にお話を伺った。

―「まるべり」という会社名の由来は?

社外玄関と事務所内

母の旧姓が高桑、叔母の嫁ぎ先が桑名だったので、マルベリー:桑(クワ)の実の英名から会社名が付けられた。
昭和63年5月23日、有限会社まるべり創業。最初は母が惣菜屋を始め、同じ頃に同じ会社名で大津社長も1台の車から運送業を始める。この時22歳。会社のロゴは同じく運送業を営む2歳上の兄のデザイン。創業当初はキャラクターのクマが箸と茶碗を手にしていた。大津社長が運送業を始めるにあたり、流氷に乗ってハンドルを持つデザインへと変わった。
◯(マル)とベリーだから良いことづくめとも言われるそう。
もともと父が食品加工や運送業などの会社を営んでいた。病院の食事やスーパーマーケットの食品を扱い、冷凍食品を配送するなど、業界では先駆け的な存在に。年末にはおせち料理の惣菜詰め作業を4歳下の弟と兄弟3人で手伝いをするのが恒例行事だった。
そんな父親の背中を見て育った大津社長。創業から5年ほどたった頃、事業拡大で2台目の車両・4トン車を購入し、来週納車というところで突然、メインの取引先の仕事が打ち切りになることに。仕事が大幅に減り途方に暮れる日々が2ヶ月ほど続く。そんな時、以前、父の会社に務めていた人で独立していた方々から、少しづつ仕事を回してもらった。その方々とは今でも繋がりがある。あのとき仕事を切られていなかったら今でも自分一人だけでやっていたかもしれない、いいきっかけだったと話す。

堺市北区中村町に営業所を開設したのが平成10年。
今も一緒に働く同級生ドライバーの「仕事を終えて車庫に帰ってきても誰もいない。誰のために仕事をしているのか分からなくなるし、事務所がないと寂しい。」という言葉がきっかけとなる。固定電話も必要だし、会社を大きくする頃としてもちょうど良いと事務所を設置することに。平成15年に現在の場所・南区豊田に営業所を移転した。

社内の猫たち

縁起物の熊手と招き猫と使用車両現在、従業員28名。うちドライバーは22名。所有台数23台。
取引先は100社以上と順調に会社を大きくしてきた大津社長。だが、これまで営業をしたことは無いんだそう。取引先でまるべりの車を見るからうちもお願いしたいなど、全てが人や倉庫からの紹介で繋がってきた。ドライバーがしっかりと仕事をしてくれているからねと大津社長。現場での仕事の評価が会社の評判へと繋がり、次の依頼へと仕事が広がっていく。
ドライバーの平均年齢は40代後半〜50代。業界の中では若手が多い会社だが、職人気質のドライバーが多く、いざという時に頼りになる存在だ。今はトラックに乗りたいという人が減っているよねと大津社長。自分はトラックに乗りたくてこの仕事を始めたけど、今は働き方も変わり、時間の捉え方が現場に即していないのが現状。人々の生活を支える上で必要な仕事ではあるが、配送の待機時間などに対する体制が整っていない。
特に冷凍食品は管理の状態がよりシビアで、リスクの大きな仕事になる。
それでも、まるべりで働くドライバーは辞めないそう。まるべりを辞めて5年ほど外で働いた後、やっぱり社長のところが良いと戻ってくる従業員も。ハードな現場であることは変わらない。仕事の厳しさを分かっているからこそ、それでも帰ってこようと思う心意気があるのなら受け入れると大津社長。
実は、業界の中では”まるべりさんの仕事はキツイ”と有名なんだそう。
他社のドライバーに会うと「まるべりさんのとこ、みんなキツイって言ってるけどメンバー変わらへんなあ。不思議やなあ。」と言われるんだそう。他の楽な仕事はたくさんある。それでも、まるべりを選び、仕事を続けたいと人が集まってくる。

リースdeスグのり車両、大活躍!

使用車両の外観と貨物の内装

―これからの夢は?―リースdeスグのり導入の経緯

使用車両の外観と足回りと貨物の内装

年末の繁忙期、車両の購入を考えていたが納車に時間がかかり間に合わない。困っていたところ、取引先からトラックランドを紹介され、転貸リースを知った。
もともと車体にこだわりのある大津社長。自社のトラックは全てフルオーダー。保冷板は2枚重ね、床の厚みを増し、ビスなどの鉄を全てステンレスに変えるなど、1台1台納得のいく車両へと仕上げる。常にピカピカにしておくというのも信条。乗った時にミラーに映る車が汚かったら嫌だそうで、ダンボールを敷いて半日かけて車を磨くこともあるそう。「車両へのこだわりが、まるべりじゃないよね」そんな声も届く。まるべりの車に乗りたいというドライバーも多く、写真を撮らせてくれと言われることも。甲斐があるよねと嬉しそうに話す。
普段からお金をかけて車をオーダーしているため「リースdeスグのり」の金額が高いと思わなかったそう。むしろメンテナンスもついてお得だと思った、逆に安いんちゃう?と大津社長。営業マンがそんな社長のこだわりを知っているからこそ、変な車両は勧めてこないだろうという信頼感、安心感があった。
去年12月。リースの話を聞いたその日にトラックランド近畿販売センターまで車両を見に出かける。並べている車の状況やきちっとした対応に温かさを感じ、その場で6200ワイドの冷凍バンと大型冷凍バンの2台のリースを決めた。こだわりの強い職人ドライバーが「エアサスええわぁ〜」と言って6200ワイド冷凍バンを愛用しているんだそう。最初の問い合わせから半月ほどで希望の車両が届き、年末の繁忙期をこなすことができた。
ご要望は?の問いに、フロントガラスにカーテンレールがあったら良いとの声。ドライバーさんが休憩中に運転席でゆったり過ごせるようにしてあげたいと話す。
基本的に車両は自分で作りたいんだけど、ワイドは自分が作らないタイプなのでちょうど良い。今後もうまく付き合っていけたら、と話す。

使用車両

娘が2人。それぞれの生き方があるし自分の代で会社も終わりでいいと思っていたが、中小企業家の勉強会に出席して考え方に変化が。良い会社にすれば身内以外にも会社を託す方法がある。だとすると継ぎたいと思ってもらえる会社にしなければならない。興味を持ってもらえる会社にしていかなくてはと考えるようになった。
兄の会社とは運ぶものが違うが今後は一緒にやっていく方法もあるし、修理も自社でできるのが理想。タイヤに関しても自分のところでできるなら面白いなと思う。以前まるべりで働いていたドライバーが、実家の都合で富山のタイヤメーカーに就職。当時は若さもありで言うことも聞かない子だったのが現在35歳、あの時社長に言ってもらったことを、今は会社の後輩に言ってるんだと話す。その成長が嬉しいと大津社長。そしてタイヤの出張修理をいつか自分でやりたいという彼の夢のサポートが、社長自身の夢へと繋がっていく。「まるべりは故郷のよう。当時の自分はやんちゃで迷惑ばかりかけたけど、たくさんのことを教えてもらった」とのメッセージを嬉しそうに紹介してくれた。
大津社長は退職した人たちを卒業生と呼ぶ。辞めたというより旅立った子という感じ。トレーラーに乗りたいから転職するように、それぞれの夢に向かって巣立っていく。そして辛くなったらいつでも帰ってこられる実家のような存在でありたい。
これからはいろんな意味でシェアしていく時代。志が同じ人たちと手を繋ぐことで、それぞれの夢の輪が広がっていけばいい。
「会社は確かに俺が作った。でも俺のものじゃない、みんなの会社。俺が居なくても会社は残る。だからこそ続いていくための魅力ある会社に育てていきたい。」
オフィスでのびのびと過ごす猫たちが物語るように、ここには自然と人が集まる居心地の良さがあり、それが大津社長の魅力だと感じた。

使用車両と社長の大津氏

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