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代表取締役 亀田 康一 氏

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株式会社フットライトコーポレーション
代表取締役 亀田 康一 氏

設 立:2002年
本社所在地:東京都八王子市左入町411番地1
横浜営業所:神奈川県横浜市保土ヶ谷区上菅田町1465-1
事業概要:一般貨物運送業・自動車貨物運送・取扱事業
従業員数:57名(本社50名・神奈川7名)
車両保有台数:冷凍バン・アルミウィング等49台

代表取締役 亀田 康一 氏とレンタル車両

東京都八王子市に本拠を構え、大手運送会社の路線便や日配品の配送に力を入れている株式会社フットライトコーポレーション。
水屋の仕事から始まり、大手運送会社のサテライトセンター第一号店の起ち上げにも関わり、物流に特化した人材の育成事業展開を進めている、代表取締役亀田康一氏に、会社設立のきっかけや人材育成事業の展望について語っていただいた。

※水屋:物流業界用語で、貨物利用運送業のこと。トラックなどの輸送手段を持たず、荷主からの依頼を受けて運送事業者に貨物の輸送を依頼する運送事業。

―運送業界に入ったきっかけを教えてください。

父が運送会社を経営していたことが、運送業界に入ったきっかけですね。
学校を卒業してから父の会社で2年間勤めたあと、長距離運送や建設業でダンプのドライバーとか、色々な仕事の経験をしてきました。
長距離運送の仕事をしたきっかけは、今後は何をして働こうかなって思った21歳の時に、長距離ドライバーの仕事を見つけ
3年間勤めたことです。

―会社設立のきっかけになったことは

設立のきっかけは、当時担当していた仕事が急になくなってしまったことですね。
別の地域で発生したトラブルにより、当時働いていた会社で担当の仕事がストップしてしまい、小学生の子どもを抱えていた事もあって、先行きを考えて独立することにしました。独立する前には、知り合いの製造業の社長に相談し、独立後は仕事を貰って水屋の仕事で会社設立の資金を貯めました。
その後、運送会社の社長だった父に独立したいと相談したら「7台トラックを買って、7人集めて仕事をしたら良い」とアドバイスを貰ってスタートしました。
最初は、町田の自宅が事務所でした。『冷凍車7台7人』で関東近県にある大手スーパーの配送や、大手運送会社の配送などの仕事を7コースに分けて行っていましたね。

 

代表取締役 亀田 康一 氏

起業から丸4年は、営業活動と配送業務の繰り返しで、家でゆっくりする暇がない生活だったという亀田氏。大手運送会社のサテライトセンター(サービスセンター)全国第1号店の起ち上げにも携わった。
過去の経験から、取引先の仕事が急になくなるかもしれないと想定し、どんな状況になっても臨機応変に動けるように、少しずつ取引先を増やしている。
20年近く経営された今では、「当時はわからないことだらけだったけれど、今は新しく会社を作ってもスムーズに経営できる自信がある」と亀田氏。

―どのようなご縁でトラックランドをご利用されるようになったのでしょうか?

うちの顧問が、御社の西口社長と古くから知り合いだった縁で、2年前に紹介してくれて、それから車両の購入や下取りをしてもらっています。
トラックランドは他の中古車販売店より、車の仕様や納期とか相談すればすぐに対応してくれるので助かっています。本当に有難いですよ。
経営者って営業の端くれだから、知り合った人達はビジネスパートナーだと思って、縁を大切にしています。
西口社長も僕と同じじゃないかな。
人と人との縁を大事にして、次の一手を考えながら、事業展開をしている。人の絆をつなげて、ビジネスにつなげています。
僕達はたとえ100円でも無駄には出来ない。経費が100万掛かったらプラス1000万、1000万掛かったらプラス1億になるような仕事をしようと思っているからね。
うちの会社の仕事は、現場の社員が一生懸命考えてやってくれているから、僕は次の一手の準備のために動けるんですよ。

―配送業務上苦労されている点はありますか?

夏場の配送は、ドライバーの熱中症の心配かな。あとは、車両の冷凍機の能力について、その都度お客さんに説明することですかね。
うちは、スーパーに早朝配送する1便と、昼間に配送する2便で冷蔵品を運んでいるのだけれど、2便の配送は1便に比べると庫内の温度が高くなるんですよね。
1便配達し終わった後、持って帰る空箱の荷積みの時に、ドアを開けて作業をするから庫内の温度が上がってしまうんです。トラックの冷凍機は短時間で庫内の冷却が出来ないから、2便と1便とでは運ぶ温度が変わってしまうことをしっかり説明していないと、トラブルになるケースがある。そうならないように努めています。
運送会社にとってドライバーは宝物。だからこそ、現場で働いているドライバーがトラブルに巻き込まれないように事前にフォローすることが大事ですよね。

フットライトコーポレーションでは、社員教育の中で思いやりについても教え、社員やその家族を大事にして働きやすい職場作りに気を配っている。

―力を入れている社員教育では、どのようなことを教えていますか?

トラックの運行や荷積みなど物流の専門的な事の他に仕事の『いろは』、思いやりについて強めに教えています。

入社してすぐって不安ですよね?そのあたりうちはすごく気を配っています。
うちは、管理職に思いやりを教えるために、創業当時から代々犬を飼っています。犬を世話することで他者を思いやる習慣を更に身につけていけば、ドライバーが事務所に帰ってきた時に顔色一つ見て、何かあったのかってすぐに気づける管理職になってくれる。そうすれば、職場環境が悪くなることはないですからね。
うちでは、稟議を出す勉強の一環として、管理チームが懇親会の企画や計画を立てたりしています。
うちはやると決めたら全員やると。その空気感をつくることが大事なことですよね。

こてつくん
珍しいオッドアイを持つ「こてつくん」は、3代目のわんこ。
人懐っこい性格で、社員からとても愛されている。

 

 

 

フットライトコーポレーションの懇親会は2ヶ月に1回、毎回コンセプトを変えて行っている。夏場は社員の家族や子どもたちを招いて、敷地内に花火やプールを出したり、バーベキューを行い、その中で優良ドライバーの表彰もしている。
「懇親会は裏にある大きな駐車場ではなく、道路沿いの事務所の前で。見える所でやる。そしたら運送やっている人が目の前を通った時に、あそこ楽しそうでいいな。って、思ってくれたらいいな」と、亀田氏。

会社名ロゴ入りトラック

亀田氏は全日本トラック協会東京都トラック協会多摩支部で、企業説明会実行委員会を起ち上げ、多摩地区6カ所のハローワークと組み、物流に特化した人材の育成事業の展開をしている。

―物流に特化した人材の育成事業について教えてください。

今、物流希望者向けの職業訓練校作りに取り組んでいます。
物流業界は以前から未経験で入ってくる人が少なくなってきている。人口の減少とか引越しのアルバイトをする大学生が少なくなっていることする大学生が少なくなっていること向けの職業訓練校を作っておこうと思っていまして。
物流業界は、コロナ禍に見舞われても仕事がある。他の業種も一時的な仕事は集中するかもしれないけれど、出来た製品を売るのに届けられなかったら何にもならない。だからそこには絶対僕ら運送業が絡む。
誰かがお金を稼ぐ時は、誰かの手元に何かが届く時。だから僕らの商売は、ちゃんと鞍替えしておけば生き残れる。こんな良い業界はないですよね。すべて生活と絡んでいる。今の時代何の仕事がいいのって。今言えるのは僕らの物流の仕事ですよね。

今年の6月に栃木のドライビングスクール内にプロ育成支援塾をプレ開校した。その中では、学習塾とモータースクール、国交省がカリキュラムを組み、受講者に初任診断、適齢診断、運行管理の基礎講習、初任特別講習等、運転業務や運行管理関連を教育している。
「荷積みやフォークリフト、運行管理などを教育する職業訓練校を全国展開できるように動いているけど、まだ関東で9名くらいからスタートしたばかり。将来的には、物流業界で働きたい外国人も受け入れられる」と、亀田氏。

―今後の事業計画について教えてください。

メーカーになろうと思う。仕事を貰いに行くのではなく、仕事をつくる事業をしていきたいと考えています。
高度経済成長期に築き上げられた50年前の仕組みと、今だから出来る新しい仕組みをリミックスして、新しいことをしていきたい。
物流業界の仕組みをより良い方向に変えて、次の世代に残していくのが、この業界で経営している者の責任だと僕は思っていますから。
運送会社が一丸となり、今まで俺たちが苦労してきたことを次の世代にさせない。
物流業界の未来のために掲げた目標を、僕たちが成しえなかった時に頼むな。って、言える状態で、次の世代にバトンタッチしたいと思っています。

コロナ禍の今年は、懇親会が行えない状況ではあるが、そんなことを感じさせないほど、フットライトコーポレーションの事務所では社員の方々が生き生きと仕事をされていた。

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